虹の橋‐ポッキーの日短編小説‐
パーティー
家に帰って部屋の飾り付けをしている最中、あたしは終始ご機嫌だった。


ご機嫌ゆえに作業ははかどり、あっという間に部屋の中は煌びやかになる。


カーテンレールに赤と白の丸い玉をぶら下げ、白いカーテンにはハートや星型に切り取った色とりどりの厚紙を張り付けた。


ひも付きの風船を沢山膨らませ、それを壁の四隅に5つずつ固めて飾った。


それだけでも部屋の隅が一気ににぎやかになる。


あらかた準備ができて時計を見ると、時刻は午後3時半。


嵐があたしの家に来るのは4時の予定だ。


あと30分。


あたしはケーキ屋さんでもらったポッキーの箱をあけた。


中に入っているのはごく普通のチョコレートポッキー。
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