虹の橋‐ポッキーの日短編小説‐
今日は嵐の特別な日だから、あたしも特別可愛くなりたい。


そう思ってちょっと高いけれど、とびきり可愛いワンピースを買っておいたんだ。


あたしはオニューのピンクのワンピースを自分の体に合わせて、鏡の前に立った。


膝丈のワンピースは裾に白いフリルがついている。


「ちょ……ちょと頑張りすぎかな?」


そう思いながらも袖を通す。


いつも気慣れない可愛い服に思わず顔が赤くなってしまう。


でも、これなら嵐も可愛いって喜んでくれるかもしれないし。


気慣れない可愛い服は気分も変えてくれて、心なしか動きがいつもよりもおしとやかになる。


服だけ可愛くしても浮いてしまうから、色月のリップを軽く唇に塗る。


ほんのりピンク色に色づく唇に、なんだか自分が自分じゃないみたいな、くすぐったさを感じる。
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