虹の橋‐ポッキーの日短編小説‐
それでも不安は日々付きまとっていた。


嵐の噂を女の子たちがしていたら。


嵐への気持ちが偶然聞こえてしまったら。


その度にあたしは心臓がドキドキして、手のひらに汗をかいていた。


でも、嵐はいつでもあたしだけを見ていてくれた。


なんであたしなの?


って思うくらい、真っ直ぐにあたしを見ていてくれた。


どれだけ可愛い子に告白されても。


どれだけスタイルのいい子に告白されても。


嵐はいつもあたしを想っていてくれたんだ。


「柚花?」


ボーッとしていたあたしに嵐が呼びかける。
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