虹の橋‐ポッキーの日短編小説‐
部屋中にフワリと漂うクリームの甘い香り。


それだけでヨダレが垂れてしまいそうだ。


「それでね、これをここに置いて……完成!」


あたしはケーキの上に手作りの『11月11日』を置いてパチパチと拍手をした。


「おぉ、上出来!」


嵐も一緒に拍手してくれる。


「一応ロウソクもあるよ?」


ケーキの箱に一緒に入れられていた3本の小さなロウソク。


「お、どうせだからそれも使おうぜ」


そう言う事で、2人分のケーキの上に更にロウソクを立てる。


いろんなものが立てられたケーキは、なんだか少し迷惑そうな顔をしているように見える。


でもいいんだ。


少しくらい欲張ったって、今日は嵐の誕生日なんだから!


あたしはそう思い、マッチでロウソクに火をつけた。
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