虹の橋‐ポッキーの日短編小説‐
一瞬にして嵐の香りに包まれるあたし。


トクンットクンッと自分の鼓動が速くなるのがわかった。


「あ……たしも。嵐が初めての人だよ」


初めて人を好きになったのも。


初めて男の子と付き合ったのも。


初めての……キスも。


全部全部、嵐だよ。


「なにそれ、ずっげー嬉しいんだけど」


あたしを抱きしめる手に力がこもる。


あたしも、あらしの背中に自分の腕を回した。


ずっと、永遠にこの時間が続けばいいのに……。
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