虹の橋‐ポッキーの日短編小説‐
幸せってなに?


嵐がいるから幸せなんだよ?


ねぇ、一緒にいてよ。


幸せを願ってくれるなら、あたしとずっと一緒にいてよ。


言いたいのに、涙が次から次へとあふれ出すばかりで、言葉にならない。


あたしが返事をしないから、両親が階段をあがってくる足音が聞こえる。


「じゃぁ、俺行くから」


嵐が立ち上がる。


「まっ……! 嵐っ……!」


あたしは嵐を追いかけるように立ち上がる。


部屋の中は狭い。


だけど嵐に追いつけない。


嵐はスッと窓辺まで移動していた。
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