虹の橋‐ポッキーの日短編小説‐
☆☆☆

あたしと両親は嵐が眠っている墓地まで来ていた。


あたしの手には誕生日プレゼントの財布。


嵐、これすっごく喜んでくれたよね。


本当はケーキも持ってきたかったんだけれど、野良猫やカラスにつつかれるかもしれないから、これだけにしたよ。


心の中で嵐に話しかけながら、財布をお墓にそえる。


嵐……今日はありがとう。


最後に泣き顔を見せてしまったけれど、今は心の奥が暖かく感じる。


嵐が約束通り会いに来てくれたおかげで、なんだか胸がスッとしているんだ。


「あら、あれ!」
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