虹の橋‐ポッキーの日短編小説‐
しかし、男性店員の浮かべている笑顔はとても優しくて、ホッと胸をなで下ろす。


「あ、あの。実は誕生日プレゼントを探してるんです」


「誕生日? 彼氏とかかな?」


「あ……はい」


『彼氏』と言われ、一瞬にして体温があがって行くのがわかる。


付き合い始めて1年近く経っているけれど、他人から『彼氏』と聞かれるとどうしても照れてしまう。


「彼氏は何歳?」


「あ、今日で17です」


「じゃぁ、灰皿はダメだね」


そう言われ、あたしは自分が手に持っているドクロの灰皿を見る。


あ、そうだった。
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