大好き以上になった場合
翌日、芽衣は7時半に俺の家の前で待機していた。
昨日の衝撃的な出来事、そして幼馴染から恋人に昇格したが、嬉しさがあまりない事。
俺は、本当にこれで良かったのか…?
玄関を出ると、優しい笑顔の芽衣が「あ、奏ちゃんおはよう!」と挨拶してきた。
「おはー。じゃあ学校行こうぜ。」
「あ、あのね。奏ちゃん。」
「ん?」
「手、繋いで良いかな…?」
「あ、あぁ。」
うふふっと俺の手を繋いできた。
正直ドキッとした。小さい頃と訳が違う。芽衣と恋人になって始めて恋人らしい事をした。
やっぱり、芽衣が彼女になってくれて嬉しいと思っているのかもしれない。
相対する思いが俺の中でひしめき合った。