大好き以上になった場合
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俺はようやく教室に戻る事が出来た。
生死をさまよったあの2時間のことについて、すぐにでも話したかった。
教室に入ると、「神崎、どうしたんだよ!!サボりか?」「サボりだろおまえ(笑)」と口々にクラスメイトから言われる。
「ちげーし。」彼女に殺されかけてたんだよって言いたかったが、言葉を飲んだ。
連の隣に座ると、連がニヤニヤしながら「あれだろ?にゃんにゃんしてたんだろ?」と聞いてきた。
「連!」
「おーこわ。で、俺に相談したい事あんだろ?」
俺が一々言わなくともお見通しってか?さすが親友。
でも、最初に聞きたいことがある。
「あぁ、とりあえずミサのアドレスと番号教えてくれ。」
「は?」
「実は芽衣にミサの番号を消せって言われて、ヤダっつったら殺されかけたから、仕方なく消してしまったんだよ。」
「はぁ!?」
状況が飲み込めてない様子なので、初めから連に説明した。
「………つまり。白谷は昨日の夜から様子がおかしいって事か?」
「あぁ。」
「あの白谷がねー…。さっきエミからラインあったんだけど、ミサがずっと泣いてるってよ。あとはわかるだろ?」
やっぱりミサが関わっていたか。
って事は、芽衣はクラスに戻りづらくなったから、俺を呼び出し保健室へ逃げ込んだって事になるのか。
芽衣………一体何がしたいんだよ。