妖怪だらけの飼育部×天然美少女

「そうだったね」

苦笑しながら私達は教室に向かった。
私と真琴は同じクラスで1-Eだ。
各学年A〜Hクラスまである。

「同じクラスで良かったね〜」
「本当にそうだよね…」

そして,体育館に入場した。
…のは良いんだけど,校長の話やPTAの会長の話ですっごく眠たい。
そう思ってながらも数時間後…

『…以上で私立花鈴大学附属高校の入学式を終わります,新入生退場』

…やっと終わった…。

「長かったね…」
「奈央はほとんど寝てたでしょ?」
「そんな事無いよ!…多分」
「それでも多分なんだね」

笑いながらそう言った。
その時,トントンと真琴が肩を叩いてきた。

「ねぇ,あそこにいるのって」

と指を指している先に木の上で寝ている人がいる。

「この学校ですごくモテる家式春花さんかなぁ?」
「ん…君達…新入生…?」
「はい!1-Eの中沢奈央です!」
「同じく中川真琴です」
「僕は…家式春花…よろしく」

ふんわりと笑った後,家式先輩はしなやかな動きで木から降りる。

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