クーデレ彼氏とその彼女










「上がったよ」


『あ、おかえり!
なんか今からね、面白そうなテレビやるんだよ』



振り返ると、
ほんのり赤みがかった頬に
水に濡れた髪の毛

普段着に着替えたようだけど
ただのシャツとパンツだけでも
細身で高身長の彼によく似合う



改めて、かっこいいなと認識する


「ふーん、どんな?」


『怖いやつ』


「ちよ、平気なの?
怖い話聞いてトイレ行けなくなったことが」


それは…小学校の時の話だ!
なんで覚えてるんだろう…
恥ずかしいなぁ…!


『うわあああ何年前の話!?
もうそんなことない!忘れて!』


「えー…大事な思い出が。
それに怖がるちよもなかなか…」


『わかったから!もういいです!
ほら、始まったよ!』



おどろおどろしい音楽と
やけに芝居がかった音声が流れる

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