ホストNo.1男子と甘い同居生活。



俺は小さく喋って、墓に額を当てた。



「…この前、街中で懐かしい香りがしたんだ。


あゆみがもし生まれ変わっているなら、会うだけでいい。

会って見たい…。



何て、生まれ変わったあゆみと出会っても、俺は結婚しないよ。

俺には“あゆみ”っていう名前のお前だけでいいから」




あゆみが死んだ後、赤ん坊はすぐに呼吸器に入れられた。

一命をとりつつ、成長をしていった。




あゆみの葬式は、お兄さんが涙1つ流さずにやっていた。

後で聞くと。




「あゆみは俺等を見ているんだ。悲しさを増やすために、やっていることじゃないからな」



そういって微笑んでいた。


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