ホストNo.1男子と甘い同居生活。
「どうぞ」
きゅっと繋いで、街を歩いていると。
「あれ、あの人ってホストNo.1の…窪野さんじゃない?」
私はその言葉に立ち止まった。
「…窪野さんも藍も、本当に嘘まみれですね」
「怒ってないの?」
「本当かは、いつか知らせてくれると信じているんで」
「そっか」
いつかは分かるはず。
藍が本当は、ホスト界で1位じゃないってことを。
私は知っていた。
何せ、トロフィーがどれも2位と書いてあったから。
(でも所詮、1位とか2位とか関係はないんだろう。
私を引き取ることで、何かしらもめたみたいだし)
こういうのは、兄情報だ。
「あそこの店に入ろう」
夜の街灯が少しずつ照らされていく。
少しオシャレな店に、入っていった。
「ここは俺が最後に親と会った場所なんだよ」