ホストNo.1男子と甘い同居生活。
「あの、春さんとかは?」
「あぁ。アイツらは教室にいる」
大地クンは思い出すように言った。
よく見れば、鞄を持っていない。
「大地クン、戻ってきてくれたの?」
「おう!お迎えに来たんだよ」
「…確かに俺等、今日遅刻かも」
窪野さんが呟いたとき、校舎の窓から沢山の花が降ってきた。
「花伊さーん!!入学おめでとー!!!」
皆が私を見て、笑ってくれている。
それも優しい笑みで。
「よかったな。あゆちゃん」
「はい…」
泣いたのはこれで、2度目。
こんな優しい世界を私は知らなかった。
「…私、こんな世界があるなんて知りませんでした」