メランコリック
杉野さんは私の前にある荷物を見て、片眉を上げた。
「もしかして藤枝がひとりで上げたのか?」
「……はい」
杉野さんははっきりとした眉毛を少し怒った風に歪めた。
「こういう仕事は、男手がいるだろ。なんで、相良がやらないんだか」
「私が、たまたま手が空いていただけです。それに、中身は造花なので軽かったですよ」
「藤枝ね、そんなに相良に甘くしちゃダメだよ。あいつはガキ大将タイプだから、使えるヤツはみんな使ってやろうっていうズルイとこがあるんだ」
相良がガキ大将タイプ?
周りに根回しをしてこすずるく私を迫害する相良は、ガキ大将というか、陰湿ないじめっ子に見える。
まあ、相良の人物評より、私には杉野さんと二人きりのこの環境の方が嬉しい。
「もしかして藤枝がひとりで上げたのか?」
「……はい」
杉野さんははっきりとした眉毛を少し怒った風に歪めた。
「こういう仕事は、男手がいるだろ。なんで、相良がやらないんだか」
「私が、たまたま手が空いていただけです。それに、中身は造花なので軽かったですよ」
「藤枝ね、そんなに相良に甘くしちゃダメだよ。あいつはガキ大将タイプだから、使えるヤツはみんな使ってやろうっていうズルイとこがあるんだ」
相良がガキ大将タイプ?
周りに根回しをしてこすずるく私を迫害する相良は、ガキ大将というか、陰湿ないじめっ子に見える。
まあ、相良の人物評より、私には杉野さんと二人きりのこの環境の方が嬉しい。