メランコリック
翌々日はちょうど早番で、特にトラブルもなかったので私は定時で上がることができた。
相良が退勤する私を見ている。
だからといって何なんだ。
彼の非難と心配を含んだ視線が居心地悪い。
逃げるように店舗を出て、電車に乗る。
待ち合わせは渋谷だ。
杉野さんが行き着けだというお店は、小綺麗なダイニングバーで、正直その外観を見た時、違和感を覚えた。
男性がひとりで行くお店には見えなかったからだ。
どちらかというとカップルが二人で行くお店のような。
職場、特に店舗には女性スタッフが多い。
女性向けのお店を選んでくれたのかもしれない。
気を使わせないように「行きつけ」だと言っているのかも。
「藤枝、こっちだよ」
店内に入ると、半個室のひとつから杉野さんが顔を出した。
相良が退勤する私を見ている。
だからといって何なんだ。
彼の非難と心配を含んだ視線が居心地悪い。
逃げるように店舗を出て、電車に乗る。
待ち合わせは渋谷だ。
杉野さんが行き着けだというお店は、小綺麗なダイニングバーで、正直その外観を見た時、違和感を覚えた。
男性がひとりで行くお店には見えなかったからだ。
どちらかというとカップルが二人で行くお店のような。
職場、特に店舗には女性スタッフが多い。
女性向けのお店を選んでくれたのかもしれない。
気を使わせないように「行きつけ」だと言っているのかも。
「藤枝、こっちだよ」
店内に入ると、半個室のひとつから杉野さんが顔を出した。