私達の永遠~それから
ユウと私で母とケイを説得して、近所で食事するだけにとどめた。

母も落ち着いて食事だけとる。

その後ユウは会社の人に見られない為、一度帰宅。

私達は、ケイが慣れないか細い手で車椅子を押し、母と三人しばしキッチン雑貨を買いに回る。

私がケイに止まってとか、押してとか言う度に、我儘だと母が怒る。

けれどそうしないと買い物は不可能なのに。
言い返すと余計酷くなるから言わない。

私はユウのうちに足りない物、母は珍しいツールを買い、ユウの電話にせかされて一階に降りる。

エレベーターで壁にもたれて母がしゃがみこむ。

ああ私と同じ位に、母も弱ったんだなと悲しくなった。

一階のフロアはバレンタインフェア。
母がケイとユウにチョコを買うと言うのに二人は遠慮する。
母の気持ちを考え、私が選んで母が買って二人に渡し、二人は礼を言った。

特に小さいケイは嬉しそう。
ユウは帰ると机の上に放置。
後日あげた私のチョコもケイは宝物にしているのに、ユウはずっと見向きもしない。

ユウも昔はケイみたいだったのに、いつからこんなにユウは私を憎み始めたのだろう。

いやいや、憎しみは愛情の裏返しだ。

現に私がユウなら自分が結婚しなくても母をみる。
それだけの語れない特別な苦労を私はしてきて、今の私がいるのだが、ユウはもう忘れたみたいだ。
彼女だけいれば、私も弟もいらないみたい。

心から悲しくなる。



< 120 / 149 >

この作品をシェア

pagetop