私達の永遠~それから
その日は結局朝まで過ごして、次の日の夕方帰らなきゃいけないのに、私が気がかりで彼は急遽会社を休む事にしてもう一日側にいてくれた。

今度はちゃんと普通のホテルが取れた。

次の日は雨で、白い傘を買って貰って、私が彼に電話する時毎日通っていた公園を見せに行った。

傘に隠れて短いキスを交して、空港へ行く為にリムジンバスに乗った。

ロビーにいる時、もう二度と会えない気がして肩にもたれていたら涙が溢れた。

「帰らないで…」

そう言うと、

『また会う為に帰って仕事をする』

そう言った。

彼はいきなり私の手を引き猛ダッシュして、柱の陰で口づけして抱きしめた。

私が泣き出すと、お掃除の人が、

『帰るのがそんなに辛いのかね』

と目のやり場に困りながら言った。

屋上で飛行機が見えなくなるまで見送って、泣いてから帰った。

未来なんてどこにも保証はなくて、だからいつでも終わりが悲しい。
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