私達の永遠~それから
次の日はお料理。

その頃は見つめられるのが慣れなくて、お料理中はドアをしめて何時間もかけて何品も調理していた。

『せっかくの時間がもったいないから、次から外食にしよう』

と、タクヤが私を抱きしめた。

そう、私には私の生活があるし、タクヤには仕事があったから、時間は限られていて週末だけ。

一回だけ仕事先の駅まで連れて行って貰い、終わるまでマックで待っていた事があったけど、やっぱり私が暮らしてる町と違いどこか気ぜわしかった。

帰りにアメ横で食事をして、スカーフを買って貰った。

タクヤが仕事の日、私が山手線を回りに行った事もある。

原宿と渋谷で降りて駅の近くだけ探検。

都会が珍しかった。

電車内のオジさま達は皆ロングコート。

田舎ではジャンバーしか見掛けないのに。

全てが新鮮でカッコよく見えた。

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