私達の永遠~それから
もちろん、ケイが一番の私の悩みの種、心配の種であり、同時に自分の命よりも大切なのである。

だからケイが不登校になった時に、不眠不休で登校できるよう力を尽し、衰弱する程になっても弱きを見せず、ケイの目の届かないメルマガだけで弱音を吐いて頑張っていた。

心労や夏の暑さに弱りながらも、しおれたり奮い起ったりしながらケイを支えて生きてきた。

母親であるから当たり前だし、理屈も何もなかった。


タクヤと婚約を決心した時は、タクヤとケイと新しい人生を生きて行こうと思ったし、タクヤが婚約を破棄して数年は心が廃人並みに壊れて、タクヤの事までは考えられなくてもケイの事だけを考えて生きていた。

私の中で結婚をゴールにしない恋愛なんてできないと言う気持ちがあったし、タクヤは何もなかったように振る舞っていたし、私にはケイが心配だったし、他の誰かが入り込む余裕がなかった。

そのままに数年が過ぎたのだ。


その間にタクヤがそんな事を考えていたとは知らなかったし、自分はケイの為だけに生きていたから他の誰の人生も思い浮かべなかった。


普通に長く一貫してメルマガを読んでいればわかりそうなものだが、メルマガに私の全てを書かない。

ブログも同じ。

大人でなくてもわかるだろう。

とにかく私は数年ケイ以外の事に力を注げなかった。


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