我妻はかごの中の鳥


ぶわぶわと、愛しさが溢れた。

身悶えするような愛しさに、ああもう叫んじゃおうか、「瑠璃可愛すぎー」って。


耳が赤くなってる瑠璃を見て、俺の耳も赤くなった。

うわあ、瑠璃照れてる。

可愛いなあ、なんなのこの子。



「瑠璃ぃ…お手手繋ぎたいなら繋ぎたいって普通に言いなさーい。
お兄ちゃん悩んじゃったよ」



新・瑠璃ちゃんだったもので。


「…」


恥ずかしそうに、プイと顔を反らす彼女。



そう、瑠璃はお手手が繋ぎたかっただけなのだ。


言うなれば『あ、あんた人見知りなんでしょ?仕方ないわね、手ぇ繋いであげるわよ……べ、別にあんたと繋ぎたかったとかそういうわけじゃないんだからね!感謝しなさい!』的なやつだ。


どこで覚えたの、王道なツンデレ。


「………さ、むいから」


「はいツンデレー!」


こじつけ来たー!

寒いから手ぇ繋ぎたかったとか、もうこじつけすぎて可愛い。



ツンデレ瑠璃が可愛くて悶えてると、訝しげに瑠璃が見てきた。

また、覗きこむように。


「瑠璃?」


「…だ、だめ?」
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