我妻はかごの中の鳥
できたお粥を持っていく。
食卓に行こうとした瑠璃を止め、お布団の中でいただきますをさせた。
あーんと口を開く瑠璃に、ほくほくのお粥をふうふうして冷ましてから与える。
食欲はあるらしく、はむっと咀嚼。
親鳥の気分。
「瑠璃、あーん」
「…」
俺の声に、口を大きく開ける。
いう通りになるのが楽しくて、ついにやけた。
「?」
不思議そうに俺を見た、瑠璃の頭を撫でようとした時だった。
ぴーんぽーんとチャイムが鳴ったのは。
「…っ」
人見知りの瑠璃は、来客が怖いらしい。
縮こまって布団を抱き抱える。
俺は、来客がわかってるからいいけど。
でもいくら人見知りとはいえ、過剰だ。
大丈夫だよ、と頭を一回なでて来客を迎えに行った。