我妻はかごの中の鳥
◆◆◆
看病疲れ。
「……」
私が起きたらお兄ちゃんは消えていて、歌月は眠っていた。
ベッドにもたれかかるようにして。
「…ベッドに入ればいいのに」
ぐっすり眠った私は、大分熱が下がった…気がする。
計ってないしわからないけど、起き上がる時頭がスッキリしていたから。
でもまだ本調子ではないから、もう少し眠ろう。
そう思ったときだった。
RRRRRR、と電話がなったのは。
「……」
ちら、と歌月を見る。
すぅすぅと腕の中に顔を埋めて、心地よさそうに眠ってる。
仕方がない、行くしかないか。
人見知りの私は、できるだけお兄ちゃん系の生き物からの電話を望みながらいくが、電話の前まで来てそれが砕けた。
「…?」
知らない番号。
つい歌月に頼りたくなって見てしまうけど、ううんと首を振って電話と向き合う。
たかが電話、されど電話。
頼ってばっかじゃいられない。
昔、私は一人だった。
今は違うとはいえ、あの頃は全部自分で背負っていた。
今日の朝、思ったのだ。
風邪を引いたことさえ気づかないうちから、看病されていて。
ああ、依存している、甘えてると――
看病疲れ。
「……」
私が起きたらお兄ちゃんは消えていて、歌月は眠っていた。
ベッドにもたれかかるようにして。
「…ベッドに入ればいいのに」
ぐっすり眠った私は、大分熱が下がった…気がする。
計ってないしわからないけど、起き上がる時頭がスッキリしていたから。
でもまだ本調子ではないから、もう少し眠ろう。
そう思ったときだった。
RRRRRR、と電話がなったのは。
「……」
ちら、と歌月を見る。
すぅすぅと腕の中に顔を埋めて、心地よさそうに眠ってる。
仕方がない、行くしかないか。
人見知りの私は、できるだけお兄ちゃん系の生き物からの電話を望みながらいくが、電話の前まで来てそれが砕けた。
「…?」
知らない番号。
つい歌月に頼りたくなって見てしまうけど、ううんと首を振って電話と向き合う。
たかが電話、されど電話。
頼ってばっかじゃいられない。
昔、私は一人だった。
今は違うとはいえ、あの頃は全部自分で背負っていた。
今日の朝、思ったのだ。
風邪を引いたことさえ気づかないうちから、看病されていて。
ああ、依存している、甘えてると――