我妻はかごの中の鳥
「かかか家内って、お嫁さん!?」
「え?あ、はい」
「聞いてないそんなのぉ!!!」
ガタンと立ち上がる。
え…そんなに驚くの?
オフィス内の視線を独り占めした三好さんは、恥ずかしそうに座った。
「…ごめんなさいね、その…カルチャーショックで……ひとつ恋が終わったわ」
額を押さえて顔色を真っ青にし、よくわからないことを呟いた。
「…でもね、日向くん。今抜けられるとちょっと困るの。今ほら、飯塚さんがいないでしょ?出るなら交代して」
もっともな理由に頷こうとし。
「――飯塚?」
…まさか、な。
嫌な予感。
お昼に行くならちゃんと言わなくちゃいけない決まりを破った彼女。
彼女は俺に告白をしてきた。
38度の高熱を出しながら、兄を眠らせてまで出てきた瑠璃。
…共通、している…ような。