我妻はかごの中の鳥
駕籠の使い道
◇◇◇
仮眠室を使う履歴ノートを書き終えた俺は、うっすらと目を開けた瑠璃の頭を撫でる。
髪の毛すらも熱に染まっていた。
「…瑠璃」
名前を呼ぶと、じわりと瞳に涙が滲む。
濃い青の瞳が赤くなるのは、どんなに有名な絶景よりも幻想的だ。
胸を締め付けられるから、余計にそう思った。
「なんで逃げたの?」
「…ごめんなさい…」
「怒るのは瑠璃が大事だからだよ?」
自分の思い通りにならないからとかじゃない
瑠璃の体が心配なだけ。
「ここ、会社の仮眠室だから。滅多にだれもこないから。言いたいことあるならいいな」
く、と唾を飲む瑠璃。
覚悟を決めてるつもりらしい
俺を潤んだ瞳で見上げながら、そうっと口を開いた。
「…別れてほしい…の」
仮眠室を使う履歴ノートを書き終えた俺は、うっすらと目を開けた瑠璃の頭を撫でる。
髪の毛すらも熱に染まっていた。
「…瑠璃」
名前を呼ぶと、じわりと瞳に涙が滲む。
濃い青の瞳が赤くなるのは、どんなに有名な絶景よりも幻想的だ。
胸を締め付けられるから、余計にそう思った。
「なんで逃げたの?」
「…ごめんなさい…」
「怒るのは瑠璃が大事だからだよ?」
自分の思い通りにならないからとかじゃない
瑠璃の体が心配なだけ。
「ここ、会社の仮眠室だから。滅多にだれもこないから。言いたいことあるならいいな」
く、と唾を飲む瑠璃。
覚悟を決めてるつもりらしい
俺を潤んだ瞳で見上げながら、そうっと口を開いた。
「…別れてほしい…の」