我妻はかごの中の鳥
この俺が、いつも瑠璃のことしか考えてないこの俺が。

あんな茶色の甘い食べ物ごときに負けるとは…!


もしキャラメルがこの世から消えたら、俺はきっと嬉々として喜ぶだろう。


「……」


…まてよ?

本に目を戻した瑠璃を見ながら、思考を巡らす。



もし、世界一好きなもののキャラメルを餌にしたら。



この可愛い小動物の如き娘は、どのくらい釣られるんだろう。


瑠璃に関しては底無しの探求心をもつ俺。


研究しない手はないだろう。


にやりとほくそえむのを止めることはできなかった。


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