Honey♥Bitter




「ナンパなら他いけよ……」



「何言ってんだよ、勿体ねぇじゃん」


「コイツ、俺のなんだけど?」



そう言って慣れた手つきであたしの肩に手を回す



「何だ…瀬川が呼んだ女かよ…」

「だからこんなとこに居たのかよ…」



何てブツブツ言いながら去っていく2人組



それと同時に“瀬川”と呼ばれてた王子はあたしの肩に回してた手をさらりと退けると何事もなかったようにスタスタと去って行こうとする




「…ぁ、あのっ……」


そして未だに状況がよく掴めないあたしは思わず呼び止めてしまった



「……こんなとこでボケッとしてたら変な奴に襲われるぜ?」



チラッと振り返りながら返ってきた一言



ドキッ…



かっこいぃ………………/////





何て見惚れてる場合じゃなかった……;





「……ありがとうございました。

後、それから…………」



「…………………」


「ここ、どこですか……?」


「は………?」




別にわざわざ引き止めなくても奈々に電話すれば問題なかったはず



だけど、



もう少し一緒に居たい気持ちから出た一言だった





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