Honey♥Bitter
「まさか本当に迷子かよ…鈍くせぇな…」
「……………」
あたしの事、もう忘れちゃってるのかな…
「あー!!ちょっと翼、何その女!?」
そう言いながら近付いてくる派手な女の人
「チッ…」
ぁ、また舌打ちした……;
「私が文化祭一緒に回ろうって誘ったら断ったくせに!!」
「うるせぇな…どっか行けよ…」
しかも怖いんですけど………;
「ねぇ、彼女なわけ?」
「……違ぇよ」
「じゃぁ何なの!?」
「……迷子なんだってよ」
シーーーーン
一瞬、静まり返ったかと思えば派手な女の人はケラケラと笑いだす
「迷子助けてあげるとか優しい〜♪
んじゃ、その後で一緒に回ろうね!!」
そう言ってニコニコと上機嫌で去って行く女の人
………………………
これで何回目だろう………?
さっきから派手な女の人達は翼くんを見かける度にすごい勢いで話しかけてきてはあたしの事を睨みつける
そして翼くんは決まってあたしの事を『迷子』と答え適当にあしらう