Honey♥Bitter
“彼氏”何て嘘ついて怒ってるかな…
でも……
他の女の子を見てほしくないし…
…………あたしって独占欲強いのかな…?;
今だったら言える………かも…
「…す、」
「まーーーーりーーーー!!」
遠くから聞こえる真緒の大きな声
あたしを探してるのかな…?
その言葉を合図に翼くんはあたしを離した
「え、…」
思わず声が出てしまった
「勘違いされたら困るだろ?」
“勘違い”
その言葉が何故かすごく悲しかった
さっきまで期待してた自分が馬鹿みたい…
「じゃぁな…」
そう呟いて振り返ることなく歩いて行く翼くん
「まっ……」
“待って!!”
そう言おうとしてやっぱり止めた
ただ……こんなにドキドキして
切ない気持ちは初めてだった。