哀恋 アイレン

「多分…両方?」

「そーかもなぁ…」

お前は俺を
俺はお前を、

"今"の居場所にしてるだけなんかもしれん。

「二人はまるで、捨て猫みたい…」


口ずさむ、メロディ。

泣いてた心と心が…ただ傍にいたがってた。

「その歌、めっちゃ好き。…もっと聞かせてや。」

例えこの先が真っ暗で、何も見えんくても

今は、お前だけに歌うから。

Ilove you.

ただ口にするんは簡単な言葉。

愛やなく
温もりを求めるんは悪いこと?

そんな俺らの関係は、
愛、

いや、亜慰。

―中途半端な慰め合いなんて、くだらんとしても。―


fin

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