哀恋 アイレン

『……っ……大嫌いやっ!!』

叫んで
何かが止まらん心。



―もう、会いたくもない!



出ていったその背中に続けたその言葉を合図にしたかのように、ドアがカチャリと小さく音を立てて静かな足音が離れて行った。


その音に広い歩幅を感じて
落ち着いた哀しい瞳が浮かんで


「……嫌や…。」


なぁ、どうしたら良かった?

助けて、置いて行かんといてや。
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