彼女の非道
クローゼットの扉を少し開けて様子を伺った。


母は傷だらけ。


父は鋭く目を光らせ誰かを探しているようだった。


勿論、私を______


「あの子にはぜったに手を出させはしないわ」

母も負けてはいないようだ。

それが癇に障ったのか父は暴力を振るう。



もう限界の母。



落ちていた包丁で父を刺した。


それは母でも父でもなく、




私が
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