彼女の非道
私は母の幸せを奪った。



あれほど父からの暴力を受けていたのにそれでも父を愛していたのだ。



私の罪は重かった。



捕まりはしなかったものの、心の傷は言えないまま。


そして一週間。



学校が終わって急いで家に帰る。


母が心配で。


今日はなんだか様子が変だった。


父を私が殺してからは綺麗な琥珀色目が曇天のように薄暗くなっていた。


しかし今日はなぜか明るく振舞って、無理をしているように感じた。
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