無垢な瞳
「僕は‥‥僕のところには、もうサンタクロースは来なくていいですよ」

「どうして?」

アキが心配そうな声で言った。

「僕はもう十分、たくさんいろんなものをもらっちゃったから、これ以上なんて言ったらばちが当たりますよ」

「本当にそう思ってるの?」

全てを見透かしたような目で、コウの母が僕を見つめる。

ケンが答えるまで十分すぎるほどの沈黙があった。




「僕は‥‥コウくんのお母さん、僕の話を聞いてもらえますか?」

コウの母はいつものような穏やかな笑顔を浮かべてうなずいた。
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