無垢な瞳
4
渡瀬家では、コウのピアノにあわせて、母親が歌をうたった。
コウの反応が気がかりだったが、特に動揺している様子も無い。
耳なじみのいい母親の声だからかもしれないが、とりあえず一歩進めたということは事実だ。
僕らは喜び、この夢が実現できるとさらに確信した。
アキは、男声と女声の二部合唱に決め、それぞれのパート練習に力を尽くしていた。
誰からともなく始業前に教室に集まり、パートごとの練習が始まった。
それぞれが自発的に自分の仕事をこなしている。
アキは、また一歩、道が開いたような気がしていた。
手ごたえというのだろうか、心の中に湧き立つ充実感がアキを包んだ。
いちばんの問題は英語の歌詞だった。
英語を習っているものはクラスに何人かいたが、歌詞を完璧に読めるものはいなかった。
コウの反応が気がかりだったが、特に動揺している様子も無い。
耳なじみのいい母親の声だからかもしれないが、とりあえず一歩進めたということは事実だ。
僕らは喜び、この夢が実現できるとさらに確信した。
アキは、男声と女声の二部合唱に決め、それぞれのパート練習に力を尽くしていた。
誰からともなく始業前に教室に集まり、パートごとの練習が始まった。
それぞれが自発的に自分の仕事をこなしている。
アキは、また一歩、道が開いたような気がしていた。
手ごたえというのだろうか、心の中に湧き立つ充実感がアキを包んだ。
いちばんの問題は英語の歌詞だった。
英語を習っているものはクラスに何人かいたが、歌詞を完璧に読めるものはいなかった。