幼なじみはクールボーイ
それでも俺はどんどん引っ張って行く。

あいつから…朝陽から遠ざけるように。

「悠っ」

不意に美緒が立ち止まる。

「どうしたの…?」

美緒に顔を覗き込まれてドキンと心臓が高鳴る。

「…いや、別に意味はなくて…」

美緒は目を瞬かせてやんわりと微笑む。

「もうすぐ花火始まるよ?戻ろ?」

そう言うと今度は美緒から俺の手を取って歩き始めた。
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