幼なじみはクールボーイ
「私達も帰ろっか」

そう言って店を出ると寒い風が吹き抜ける。

「寒いねぇ!!」

「…美緒」

不意に智美が立ち止まる。

「さっきの人…」

「ん?悠のお姉ちゃんだよ?」

「そうじゃなくて…」

智美がまっすぐ私を見る。

「…立野くんが好きな人?」

…へ?

「やっだぁ!!違う違う!」

「え?なんか流れ的にそうかなあって思ったんだけど…」

智美がそう言ってキョトンとする。
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