幼なじみはクールボーイ
家に帰って自分の部屋に入る。

…なんだってんだ。

美緒、なんで泣いてたんだ。

モヤモヤした気持ちとイライラした気持ちが混ざって頭の中がごちゃごちゃになる。

わけわかんねぇ…

すると母さんが下から叫んでいる声が響いてくる。

「悠ー!!ちょっと来て!!」

それで俺はゆっくり立ち上がり、階下に向かう。

「…なに」

テンションマックスの母さんが興奮した様子で何かを手渡してくる。

「これこれ!美緒ちゃんに渡してきて!」
渡されたのは封筒。

あー、多分美緒の両親からだな…

「樹里ね、私にプレゼント送ってくれて〜…」

「あーよかったな」

母さんの話が長くなりそうだったから強引に遮る。

「そうなのよー、でねー…」

「じゃあ渡してくる」

俺はそう言うと後ろで怒っている母さんを無視して美緒の部屋に向かった。
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