幼なじみはクールボーイ
はぁ…

ほんととことんついてない…。

「…美緒、なにかあった?」

そう言って優しい微笑みを浮かべて私の顔を覗き込んでくる。

すると昨日もう全部無くなったと思っていた涙がまた一気に溢れ出した。

「うっ…えっ…ひっくっ…」

「え…み、美緒…」

急に泣き出した私を見て驚く朝陽。

そりゃそうだよね、再開して数分で泣いちゃうなんて…

「…とりあえず家帰る?」

「うえっ…でもっ、朝陽自由行動っ…」

「いいから。ね、行こ?」

朝陽はそう言うとそっと私の手を取って家までずっと手を握ってくれた。
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