無声な私。無表情の君。
18:00丁度部活動終了時刻だ。
この時をどんなに待ったことか.........。
とは言え吉川君はバスケ部の主将であり、部長なので、体育館の鍵閉めを担当してるんだとか。
どのみち私は校門の外で1人で待つことになる。

10分位たっただろうか、吉川君の姿がやっと目にはいる。

「ごめん、お待たせ」

【大丈夫です】

「それじゃあ、帰りながら話す?いや、筆談するか」

彼なりの洒落だったのかもしれない。
表情が堅すぎて何を考えているかわからない。

コクコク

ここは笑ってやり過ごすしかない。
頑張れ、私。

こうして、私は吉川君と下校するのだった。
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