黄昏
†3†
家に帰ってからも
彼女の事を忘れられなかった。

「小雪、電話よ
長野さんから…」

それは、今日も一日一緒にいた友人からの電話だった。

「なに?こんな時間に」

時刻は
夜の9時をまわっていた。

「小雪ちゃん?
あのね、少し気になって智子ちゃん…
山村さん家にデンワしてみたの。
でね、実は…
昨日から帰ってきてないんだって…」

長野の言葉につい何時間か前の事を思い出す。

「ケーサツには?」

「今日、帰らなかったら連絡するみたい…
ねぇ、きっと夕方に外に出ちゃったからだと思うの。
クラスのコたちが言ってたし…」

電話口の彼女は
酷くオドオドしていた。
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