隣の男子の落とし方。
♠私じゃない。
**-------------
………ここに来てもう、何分たったんだろうか。
昼休み終わりのチャイムが鳴ってしまって、
内心少し焦ったけど、
『どーする?帰る?』
なんて、佐伯さんが言うものだから
「いや、さぼります」
と、高校一年生にして授業をサボることにした。
後でみっちり、先生に怒られよう……。
『あー、そうそう。
なんで“今更”瑠稀に構うか………だっけ?』
「……え、まぁ、そうです」
私が質問を無視したのに、私の質問には答えてくれるようだ。
この人、結構変わってる。
『………藍がさぁ?好きな人出来たとか言うから
相談乗ろうとしたんだよねー。
そしたらそれが、瑠稀だったからまぁびっくり』
淡々と彼女は離してるけど、そんな簡単な話じゃない。
よくそんなスラスラと………。