隣の男子の落とし方。
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《玲緋side》
間宮の隣をノロノロと歩いて、すぐに海に着いた。
……んー、久しぶり。
しかも夕日が映って、オレンジ色になってて
すっごく綺麗。
いーなぁ、こーゆーの。
「よっと……」
砂浜にポスッと座ると、間宮も隣に座った。
……あ、今、心臓の音早くなった。
私って単純。
『…………なに?』
「ううん、なんでも」
こんなに近くにいるのに、今までのままか…。
そう考えるとなんだか寂しくなって、
物足りなくなってしまう。
ワガママ?私ってこんなんだっけ?
--昔からだっけ?
「あ、チョコ食べる??」
『いつも持ってんのな、お前』
間宮に笑われて、スッとチョコを出すと、
『ありがと』って言って受け取る。
間宮も前からこんな、優しかったっけ?
こんな人だったっけ?