隣の男子の落とし方。



「……………ま、みや」


『カタコトか』


別に名字とか呼ばなくていいじゃん、

向こうもあだ名なんだから。


………っとか思った所為で、

なんだか上手く呼べなかった。



『まぁいいや、耳かして』


………え?耳かせ?

なんでだろう……。


とりあえず少しだけ顔を上げる。


そしたらコイツは耳元に顔を近づける。


『………………玲緋』


彼はサラッと私の名前を呼んだ。

その低い声で。


「へえっ!?!?」

 

バッと勢いよく離れると、クールくんは満足そうな顔をして、笑ってた。


「はぁ!?い、今の意味わかんない!!」


『その割には顔赤いけど?

なに照れてんの?』


そんなことさらっと言われて、

自分の顔に触れる。





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