ぼくたちはあいをしらない
06 たんじょうび
それからさらに数日後、ゆかりは、大きくなったお腹を撫でながら音楽を聴く。
「どうして、音楽を流しているの?」
茂が、ゆかりに尋ねる。
「胎教にいいのよ。
こうするこの子喜ぶの」
「この音楽なんて音楽?
なんか怖いんだけど……」
「この音楽は、【魔王】よ」
「魔王……」
ゆかりの答えに茂が、少し引く。
「シューベルトね」
美楽が、そう言って部屋に入ってくる。
「美楽さん。
こんにちはー」
茂が、美楽に挨拶すると美楽はニッコリと笑う。
「リンゴ持ってきたわ。
茂くんも食べる?」
「うん」
茂が頷くと、ゆかりが両手を広げる。
「あー。
私が剥くよー」
すると美楽が、首を横に振る。
「ダメ……
私が剥く。
ウサギさんの練習したいから……」
美楽がそう言うと、ゆかりが笑う。
「ウサギさんの上手な作り方教えようか?」
「あ、はい!
是非!」
そして、美楽はゆかりから、ウサギの形をしたリンゴの上手な切り方を学んだ。
茂は、沢山リンゴを食べて満腹になった。
「どうして、音楽を流しているの?」
茂が、ゆかりに尋ねる。
「胎教にいいのよ。
こうするこの子喜ぶの」
「この音楽なんて音楽?
なんか怖いんだけど……」
「この音楽は、【魔王】よ」
「魔王……」
ゆかりの答えに茂が、少し引く。
「シューベルトね」
美楽が、そう言って部屋に入ってくる。
「美楽さん。
こんにちはー」
茂が、美楽に挨拶すると美楽はニッコリと笑う。
「リンゴ持ってきたわ。
茂くんも食べる?」
「うん」
茂が頷くと、ゆかりが両手を広げる。
「あー。
私が剥くよー」
すると美楽が、首を横に振る。
「ダメ……
私が剥く。
ウサギさんの練習したいから……」
美楽がそう言うと、ゆかりが笑う。
「ウサギさんの上手な作り方教えようか?」
「あ、はい!
是非!」
そして、美楽はゆかりから、ウサギの形をしたリンゴの上手な切り方を学んだ。
茂は、沢山リンゴを食べて満腹になった。