ぼくたちはあいをしらない
長い黒髪のロングヘアーの美少女が、肉屋の主人と会話をしている。
「このお肉、100グラム98円にならない?」
「このお肉って、なんの肉だい?」
主人が笑顔で答える。
「松阪牛……」
「それは、ちと無理だなぁ……
と言うか、うちには松阪牛は置いてないなぁ。
高級な上に買う人いないし売れなかった日の損失を考えるとウチのような小さな店では置かないんだ。
まぁ、置いている店もあるけどね」
「そう……
残念。じゃひとつ質問いい?」
「なんだい?」
「"まつさかうし"は、いつから"まつさかうし"になったの?
私の子どもの頃は、"まつざかぎゅう"だったのに……」
「そういった質問は、俺にではなく三重県の農水商工部にでも聞いてくれ」
「電話番号がわからない……」
「ネットでピピピと検索すれば出てくると思うが……」
「そう……」
「ああ……」
店主は小さくうなずいた。
「じゃ、若鶏の手羽元3キロ下さい」
「あいよ。
静香ちゃんいつも来てくれているから3キロで、1500円でいいよ。
お肉の量もプラス100グラムして、出血大サービスさ……」
「おじさんありがとう」
静香がニッコリと笑う。
するとそれに近づく男がふたり。
「静香ちゃん、遅くなってごめんね」
茂が静香に謝る。
「男の子は女の子を待たせたらダメなんだよ」
静香が、小さく笑うと茂に鶏肉が入ったビニール袋を渡す。
「うん、ごめんね」
「いいよ。
中居くん、今日もウチくる?」
静香がそう言って柾の方を見る。
「ああ。
いつも悪いな」
「大丈夫。
お肉多めに貰ったから。
じゃ、ふたりとも今度は八百屋さんね」
「うん」
茂が小さくうなずいた。
「このお肉、100グラム98円にならない?」
「このお肉って、なんの肉だい?」
主人が笑顔で答える。
「松阪牛……」
「それは、ちと無理だなぁ……
と言うか、うちには松阪牛は置いてないなぁ。
高級な上に買う人いないし売れなかった日の損失を考えるとウチのような小さな店では置かないんだ。
まぁ、置いている店もあるけどね」
「そう……
残念。じゃひとつ質問いい?」
「なんだい?」
「"まつさかうし"は、いつから"まつさかうし"になったの?
私の子どもの頃は、"まつざかぎゅう"だったのに……」
「そういった質問は、俺にではなく三重県の農水商工部にでも聞いてくれ」
「電話番号がわからない……」
「ネットでピピピと検索すれば出てくると思うが……」
「そう……」
「ああ……」
店主は小さくうなずいた。
「じゃ、若鶏の手羽元3キロ下さい」
「あいよ。
静香ちゃんいつも来てくれているから3キロで、1500円でいいよ。
お肉の量もプラス100グラムして、出血大サービスさ……」
「おじさんありがとう」
静香がニッコリと笑う。
するとそれに近づく男がふたり。
「静香ちゃん、遅くなってごめんね」
茂が静香に謝る。
「男の子は女の子を待たせたらダメなんだよ」
静香が、小さく笑うと茂に鶏肉が入ったビニール袋を渡す。
「うん、ごめんね」
「いいよ。
中居くん、今日もウチくる?」
静香がそう言って柾の方を見る。
「ああ。
いつも悪いな」
「大丈夫。
お肉多めに貰ったから。
じゃ、ふたりとも今度は八百屋さんね」
「うん」
茂が小さくうなずいた。