ぼくたちはあいをしらない
「じゃ、みんな揃ったところで帰るぞ」
じいやが、お酒を購入したあとそう言うとみゆきがうなずく。
「うん!
我が家に帰ろう!」
「ああ」
達雄もうなずく。
「かーえろうよ、もうかえろうかー」
みゆきが、突然歌い出す。
「みゆき、その歌は禁止だ」
それを達雄が止める。
「どうして?
いい歌なのに……」
「どうしてもだ……」
「ケチ」
「どうとでも呼ぶがいい」
達雄が、そう言って歩み出す。
「あ、待ってよー」
みゆきも後を追う。
「さてさて、スープはどんなのにしようかな……」
静香も歩く。
「うしししし!
どんなスープが食えるかな?」
柾が、笑いながら歩む。
「さぁ、茂……
ワシらも行くぞ」
じいやが茂の背中を軽く叩く。
「……うん」
茂も静香に歩く。
茂が平和に過ごす中……
静かに渦巻く黒い影があった。
山田 風舞。
茂たちの記憶に薄く残る少年。
そして、柚子に自殺するように指示した少年でもある。
じいやが、お酒を購入したあとそう言うとみゆきがうなずく。
「うん!
我が家に帰ろう!」
「ああ」
達雄もうなずく。
「かーえろうよ、もうかえろうかー」
みゆきが、突然歌い出す。
「みゆき、その歌は禁止だ」
それを達雄が止める。
「どうして?
いい歌なのに……」
「どうしてもだ……」
「ケチ」
「どうとでも呼ぶがいい」
達雄が、そう言って歩み出す。
「あ、待ってよー」
みゆきも後を追う。
「さてさて、スープはどんなのにしようかな……」
静香も歩く。
「うしししし!
どんなスープが食えるかな?」
柾が、笑いながら歩む。
「さぁ、茂……
ワシらも行くぞ」
じいやが茂の背中を軽く叩く。
「……うん」
茂も静香に歩く。
茂が平和に過ごす中……
静かに渦巻く黒い影があった。
山田 風舞。
茂たちの記憶に薄く残る少年。
そして、柚子に自殺するように指示した少年でもある。