ぼくたちはあいをしらない
「どうすればいい?」
勝也が、タネに尋ねる。
その目は恐怖で満ち溢れていた。
「この場所を覚えてる?」
「うん?」
「貴方が、はじめて人を殺した場所よ。
あのときどんな気持ちだった?」
「覚えてないな」
タネの質問に勝也がそう答えた。
「いいわ。
気に入ったわ。
罪悪感でも感じちゃってたら、貴方もこの子も殺してちゃってたかも」
タネが嬉しそうに笑う。
「その子は、関係ないだろう?」
勝也が、タネを睨む。
「関係なくないわ。
この子は、プレゼントなの。
この子を殺せば能力を得れる。
貴方は殺さなくても能力を奪える。
選択肢を与えてあげる。
貴方がこの子を殺してレテに殺されるか……
レテがこのこの子を殺してあとでレテに殺されるか……
さぁ、どっち?」
タネの表情が嬉しそうに笑う。
「俺は、そいつを殺せない」
「貴方をずっと騙していたとしても?」
「騙す……?」
タネの言葉に勝也が眉間にしわを寄せる。
「この子の本当の名前は、美原 麻友。
轟が殺し損ねた男よ」
「北が……麻友……?」
「そう。
麻友よ。
貴方の知り合いに北 南っているでしょう?
そいつの能力が記憶操作なの。
それで、全員を騙した。
大した女よ。
このあと真っ先に殺してあげるわ」
「もう、誰も殺させない!」
するとそれを聞いた茂が現れる。
「あら?茂、お出ましね……
でも、残念……
気が変わったわ、レテ。
すぐにふたりを殺しなさい」
タネが、そう言ってレテにナイフを渡した。
タネの表情が満足そうに笑っている。
レテは、ナイフを受け取るとそのままタネの首を切った。
「なんのつもりかしら?」
タネが、レテの方を見て言った。
「死ぬのは貴方。
心臓はもう私の元あるから」
「どういうことかしら?」
「風舞くんがね、貴方の部屋で見つけてくれたの。
それで、それを私に返してくれた……
だから、私は貴方に従う理由なんてひとつもない」
「ふふ……
ナイフで私を殺せると思って?
私は、細胞を活性化して……」
レテが、そう言ったものの自分の首の傷が治らないことに気づく。
「私は、忘却。
貴方の細胞に貴方の存在を忘れるようにしたわ……
貴方は、自分の細胞に忘れられて傷も癒えずそのまま劣化して死ぬの」
「そんな、認めない!
認めないわ!そんな死に方……」
「バイバイ。
貴方の存在自体は忘れられると色々困るので忘れさせないであげる。
今まで殺した子どもたちが、地獄で待っているわよ」
「イヤ!殺さないで!なんでもするから!」
タネが、そう言って涙を流す。
「今の貴方にはなにも出来ない。
貴方が死ねば貴方の能力は私のもの。
だから、バイバイ。
貴女といた100年間、私には苦痛でしかなかったわ……」
「イヤ!死にたくない死にたくない死にたくない!
死にたくなーーーーーい!」
細胞の死滅によりタネは倒れる。
そしてタネは、二度と空気を吸うことはなかった。
勝也が、タネに尋ねる。
その目は恐怖で満ち溢れていた。
「この場所を覚えてる?」
「うん?」
「貴方が、はじめて人を殺した場所よ。
あのときどんな気持ちだった?」
「覚えてないな」
タネの質問に勝也がそう答えた。
「いいわ。
気に入ったわ。
罪悪感でも感じちゃってたら、貴方もこの子も殺してちゃってたかも」
タネが嬉しそうに笑う。
「その子は、関係ないだろう?」
勝也が、タネを睨む。
「関係なくないわ。
この子は、プレゼントなの。
この子を殺せば能力を得れる。
貴方は殺さなくても能力を奪える。
選択肢を与えてあげる。
貴方がこの子を殺してレテに殺されるか……
レテがこのこの子を殺してあとでレテに殺されるか……
さぁ、どっち?」
タネの表情が嬉しそうに笑う。
「俺は、そいつを殺せない」
「貴方をずっと騙していたとしても?」
「騙す……?」
タネの言葉に勝也が眉間にしわを寄せる。
「この子の本当の名前は、美原 麻友。
轟が殺し損ねた男よ」
「北が……麻友……?」
「そう。
麻友よ。
貴方の知り合いに北 南っているでしょう?
そいつの能力が記憶操作なの。
それで、全員を騙した。
大した女よ。
このあと真っ先に殺してあげるわ」
「もう、誰も殺させない!」
するとそれを聞いた茂が現れる。
「あら?茂、お出ましね……
でも、残念……
気が変わったわ、レテ。
すぐにふたりを殺しなさい」
タネが、そう言ってレテにナイフを渡した。
タネの表情が満足そうに笑っている。
レテは、ナイフを受け取るとそのままタネの首を切った。
「なんのつもりかしら?」
タネが、レテの方を見て言った。
「死ぬのは貴方。
心臓はもう私の元あるから」
「どういうことかしら?」
「風舞くんがね、貴方の部屋で見つけてくれたの。
それで、それを私に返してくれた……
だから、私は貴方に従う理由なんてひとつもない」
「ふふ……
ナイフで私を殺せると思って?
私は、細胞を活性化して……」
レテが、そう言ったものの自分の首の傷が治らないことに気づく。
「私は、忘却。
貴方の細胞に貴方の存在を忘れるようにしたわ……
貴方は、自分の細胞に忘れられて傷も癒えずそのまま劣化して死ぬの」
「そんな、認めない!
認めないわ!そんな死に方……」
「バイバイ。
貴方の存在自体は忘れられると色々困るので忘れさせないであげる。
今まで殺した子どもたちが、地獄で待っているわよ」
「イヤ!殺さないで!なんでもするから!」
タネが、そう言って涙を流す。
「今の貴方にはなにも出来ない。
貴方が死ねば貴方の能力は私のもの。
だから、バイバイ。
貴女といた100年間、私には苦痛でしかなかったわ……」
「イヤ!死にたくない死にたくない死にたくない!
死にたくなーーーーーい!」
細胞の死滅によりタネは倒れる。
そしてタネは、二度と空気を吸うことはなかった。