【短】雨宿り、公園のベンチ。
お互い無言のまま
雨音だけが響いた。
そのまま少しして、
私はさっきまでの震えが少しおさまってきた。
どうしてだろう?
そう思ったときには
視界に光が差してきて。
雨音が、止んだ。
徐々に減っていった雨。
見る見るうちに雲は流れ。
差し込む晴れ間。
灰色の、冷たい視界に
ぬくもりが生まれた気がした。
もう十分不機嫌になって、
高橋を困らせちゃったよね。
晴れたら言うって決めてたんだから。
よし、もう大丈夫。
高橋、好きだって思わせてくれて、
たくさんの温かい明るい感情をありがとう。